週末に山の道を歩いて繋げていき、行けるところまで行ってみたいと思っている。当面は鈴鹿の山を縦走し、中長期的には熊野古道まで行ってみたい。手始めに、鈴鹿山系の最北の山、霊仙山を縦走してきた。
柏原 - 霊仙山頂#
霊仙山に登ったのは 2 度目で、6-7 年ぶりくらい。前回は醒井養鱒場の奥から上榑ヶ畑ルートを通ったが、今回は柏原からアプローチした。6:30 ごろに出発して、途中で雨がややぱらついた。オオルリやヤマバト、カッコウがよく鳴いていた。咲いていた花はエゴノキやサルナシ、タツナミソウなど。
湿気が多く、コケ類が元気。だがニホンジカに食べられて下層植生は全くない。サワギグなどがよく咲いているが、サワギクを含むキク科植物の多くがニホンジカ不嗜好性とのこと。特定外来生物のナルトサワギクは家畜に対して有毒だが、名前は似ていてもサワギクと特に近縁ではないようなので、それで嫌っているわけではないと思う。
10:00 ごろに山頂付近に到着。南霊仙の方から何グループか登ってきていてすれ違った。
ニホンジカも何頭かいる。山頂付近は草原化・裸地化が激しい。古い山行記録を見ると山頂は基本的に笹原で植生が変わったのが分かる。
霊仙山頂 - 笹峠#
霊仙の南尾根は急峻で足場が悪く、下るために体力を消費するが、笹峠周辺の森林地帯は広葉樹が美しい素晴らしい登山道になっている。笹峠という名前だがササはない。おそらく全てニホンジカに食べられたのだと思う。マツカゼソウやトリカブトくらいしか生えていない。とは言っても、最近の霊仙のニホンジカは猛毒のトリカブトも食べるらしく、葉のないトリカブトがかなりある。
権現谷 - 五僧 - 時山#
霊仙の南側は多賀町で、河内風穴のさらに奥にある山女原という集落から林道に入ることができる。この辺りは権現谷という石灰岩の美しい渓谷になっていて、普段は涸れ谷で水場はほとんどない。道路脇にはイラクサが大量に生えていて危ない雰囲気。 途中の分岐から五僧峠を通って岐阜県の上石津町の時という集落に繋がっている。岐阜側はニガイチゴがたくさん生えていて、つまみながら歩くのは楽しい。ツキノワグマの糞が大量に落ちていて、多分いちごの種がたくさん含まれている。
今回の山行は 1 泊の予定だったけれど、案外全行程を歩き通して日帰りで撤収した。テントを張ろうと思ったところがヤマビルだらけだったので泊まる意欲が削がれたのもあった。縦走装備でどれだけ歩けるかを試すとができてよいトレーニングになった。 次回は五僧峠から三国岳を経由し、鈴鹿の山を歩けるところまで歩きたい。
- 距離
- 27.68 km
- タイム
- 10 時間 01 分
- 獲得標高
- 1,400m